知っておきたい日本の慣習・文化

国や地域ごとに、それぞれの生活文化や慣習、マナーがあるように日本にも慣習があります。特に日本は、「譲り合い」の文化が根付いているため、列に並んだり、道を譲り合ったりする慣習があります。また、「きれい好き」な国民性なので、ゴミのポイ捨て、食卓を汚すなどが大嫌いです。

気持ちよく旅を楽しむためにも、日本の慣習について参考にしてください!

■覚えておくと便利な日本語

1.SUMIMASEN(すみません)

誰かに道を尋ねたい時、質問がある時、道を通してほしい時、ぶつかってしまった時、飲食店でスタッフを呼びたい時など、いかなるときにも使えるのが「SUMIMASEN」。「ごめんなさい」の意味もあり、「ありがとう」のニュアンスもある言葉です。日本人と接する時、とりあえず「「SUMIMASEN」と言っておけば、問題ありません。

2.ARIGATO(ありがとう)

こちらは感謝を伝える言葉で「Thank you」「謝謝」「merci beaucoup」に当たります。

3.●●HE、IKITAIDESU(●●へ行きたいです)

行きたい場所を伝えるときの文例です。道を訪ねたいときや場所を訪ねたい時、「●●HE IKITAIDESU」と言えば、教えてくれる人が多いはずです。

■公共の場所で守りたいマナー

1.ゴミのポイ捨てはしない

道端に、ゴミや食べ残しを捨てることは日本ではありえません。ゴミ箱に捨てるか、近くにゴミ箱がなければ、ホテルに持ち帰って捨てましょう。ゴミ箱も「ペットボトル」「燃える(紙など)ゴミ」「燃えない(プラスティックなど)ゴミ」と分かれているのでご注意を。

2.路上喫煙はしない

禁煙・分煙が進んでいる日本では、歩きながらの喫煙や路上喫煙はNG。地域によっては罰金を科せられることもあります。公共の喫煙所を利用しましょう。大型商業施設内には喫煙ルームを設けていることがよくあります。

3.列に並ぶ

人気のある飲食店やお店で会計を待つとき、トイレの順番待ち、電車やバスに乗るとき、タクシー乗り場で待つときなどは、最後尾を確認し、きちんと並びましょう。横入りはマナー違反で、最も日本人の怒りを買う行為です。

4.公共の電車・バスの「優先席」は若者・健康な人は座らない

「優先席」(Priority Seat)は、お年寄りやケガをしている人、ハンディキャップのある人、赤ちゃんを連れている人、妊娠中の人のためのもの。特に若者や健康な人は、一般席に座りましょう。

5.公共の電車・バスの中では騒がない

日本の電車・バスの中では、携帯電話での通話や大声での会話はひんしゅくの目で見られます。電話をするなら一度ホームに降りましょう。会話は大声にならないように注意。携帯の着信音もマナーモードやバイブレーションモードにすることが望ましいです。

6.同意を得ずに、人の写真を撮る

旅行中は写真を撮る機会も多く、すぐにSNSにアップしたい時もあるでしょう。しかし、その写真に他人の顔がはっきりわかる状態でアップするのはNG!また、本人の同意がないのに写真を撮るのもよくありません。特に街中で撮影したい時には注意しましょう。

7.トイレはきれいに使う

公共のお手洗いは、「皆で使うもの」という認識が高い日本では、できるだけきれいに使うのが鉄則。汚したらふき取り、きちんと流すことはもちろん、トイレットペーパーなど備品も適量を使いましょう。

8.飲食店に他店のドリンクや食べ物を持ち込む

日本の飲食店のほとんどは「持ち込み禁止」。その店以外で購入したドリンクや食べ物を、飲食店で食べるのはNGです。開封せずに、「お土産」として持っているだけなら問題ありません。

9.横に広がって歩かない

日本の都市部は特に道幅が狭いこともあり、横に広がって歩くと、後ろから来る人の妨げになることがあります。狭い道では縦に並んで歩くなど、配慮しましょう。

10.エスカレーターは片側に並ぶ

駅や商業施設などのエスカレーターは、立ち止まる場合は片側に並びます。片側は歩く人用に空けておくのが日本の風習です。

■食事や生活文化のマナー

1.土足厳禁

日本の一般家庭の他、寺や神社、日本式旅館、畳のある和室、居酒屋や飲食店の座敷は、靴を脱いで上がるもので、土足厳禁。できれば靴下やストッキングを履いておいたほうが良いでしょう。

また、寺や神社は神聖な場所なので、大声で話しながら鑑賞するのはよくありません。写真も撮影可能かどうかを確認してから撮りましょう。

2.箸のマナー

箸のマナーはたくさんありますが、旅行中に守りたい最低限のマナーをご紹介します。

・食べ物を箸で渡し合う(渡し箸)

・箸でお皿や小鉢を寄せる(寄せ箸)

・箸についた食べ物を舐める(舐り箸)

・箸で人を指す(指し箸)

・食べ物やごはんに箸を突き立てる(葬式で用いられるため縁起が悪い)

3.そばやラーメンをすする音はOK!

日本ではそば、ラーメンを食べるときに麺を「ズズッ」と音を立ててすするのが日本の文化。無理に音を立てることはありませんが、音が出てしまっても問題ありません。

■温泉・公共浴場のマナー

1.脱衣所のかごは1人1つ

脱衣所にあるかごは1人1つを使うのが基本。グループで何個も使用するのはよくありません。

2.かけ湯をしてから入る

温泉や銭湯の湯船に入る時は、手桶(温泉や公衆浴場には必ずあります)などで、体全体にお湯をかけてから入るのがマナーです。シャワーでも問題ありません。

3.タオルで身体を隠す

浴場内を移動するときは、タオルで身体の全面を隠すのが日本の慣習です。

4.湯船で泳ぐ、遊ぶのはNG

湯船は多くの人がくつろぐ場所なので、泳いだり、足をバタバタさせるのはよくありません。

5.出るときは身体をよく拭く

入浴を終え、脱衣所に上がる時は、タオルでしっかり身体を拭きましょう。脱衣所の床をびしょびしょにするのはマナー違反とみなされます。