スシ、サクラ、キモノ、ニンジャ…など日本のシンボルはたくさんありますが、日本の人々に息づく伝統文化や熱気を感じるなら、ぜひ「祭」へ行ってみて下さい。地域によって、「祭」の特色が異なり、催しもさまざま。混雑は避けられませんが、それも良い思い出となるでしょう。都市部で行われる「祭」なら、観光ついでに体験できますよ!
1. 三社祭(東京)
東京最古の社で観光地としても有名な東京・浅草の浅草神社で行われるお祭り。日本の中でも、歴史があり、最も華やかで盛大な祭りです。東京の初夏の風物詩として、毎年多くの観光客で賑わいます。
■開催時期:毎年5月に3回
■見どころ:祭り最終日の午前6時に神社境内から掛け声とともに担ぎ出される3基の神輿が圧巻。担ぎ手が神輿を上下左右に振り動かしたり、荒々しく揺さぶったりすることで、神の霊威を高め、豊作や疫病の退散になると信仰されています。他にも芸者と太鼓の演芸や、多彩な屋台、ねじり鉢巻きにハッピ姿の人々が行きかい、大きな盛り上がりを見せてくれます。
■場所:
三社祭は3日間で、日程により祭事が異なります。また、神輿が通るルートも年により異なるので
事前に調べておく必要があります。(https://www.asakusajinja.jp/sanjamatsuri/schedule/)
また、祭りの期間は、交通規制も入るため、貸し切り車で送迎してもらった方が良いでしょう。
2.祇園祭(京都)
日本三大祭りの一つで、約1100年前から続く、歴史と伝統のある京都・八坂神社の祭礼。京都の夏の風物詩で、宵山(前夜祭)を中心に盛大なお祭りとなります。屋台も多く出店し、大混雑しますが、それも祭りの魅力。京都観光と合わせて楽しみたいですね。
■開催時期:毎年7月1日から1か月間
■見どころ;17日と24日に開催される「山鉾巡行」は、高さ24mの車輪付きの豪華な山車の行列が街中を巡回し、迫力があります。ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
前夜祭にあたる宵山は、14日の「宵々々山」から16日の「宵山」まで3日間行われます。夕方になると提灯に明かりが灯され、独特の音色の祇園ばやしが市街を練り歩きます。
また、この期間中には「屏風祭り」が開催され、個人の所有する伝統工芸品や重要文化財などが一般公開されます。
■場所:
八坂神社とその周辺の祇園一帯が開催エリアです。開催中は交通規制もあり、かなり混雑するため、事前に下調べをしてルートを決めておきましょう。「山鉾巡行」をしっかり鑑賞したい場合は、見学場所を確保しておいた方が良いでしょう。「有料観覧席」もあるので、事前に購入しておく方法もあります。
3.天神祭(大阪)
「天神祭」も日本三大祭りの一つ。大阪天満宮で毎年、初夏の6月下旬~7月25日に開催されます。歴史が古く、951年から1000年以上続いている伝統のあるお祭りです。クライマックスは7月24日の宵宮と25日の本宮の2日間で、この日は夜に約5000発の奉納花火が打ち上げられます。開催地の大川には約100隻の大船が浮かび、大いに盛り上がります。
■開催時期:毎年7月中旬頃(要確認)、花火打ち上げ時間:毎年19:30~21:00頃(要確認)
■見どころ;24日の宵宮では、獅子舞や催太鼓の他、天神祭のルーツとされている「鉾流神事」が行われます。3人の神職が小舟で大川に出、安全祈願をする儀式です。25日の本宮では、「陸渡御」「船渡御」と呼ばれる繁栄祈願のお祭りが開催されます。これは祭りの最大の見どころで、約3000人の人が行列して進みます。催太鼓や山車、神輿、駕籠、采女などさまざまな装束の人々が行列し、見ているだけでも楽しい気持ちになれます。
■場所:
大阪天満宮から大川沿い一帯が開催場所。神事の開催場所などは事前に調べておくと良いでしょう。ゆったりお祭りを鑑賞したい場合は、ホテルの「天神祭鑑賞プラン」や船上から花火を鑑賞できる「船渡御乗船チケット」も販売されているので、チェックしてみては?
4.神田祭(東京)
日本三大祭りの一つとして有名な「神田祭」も、江戸時代から続く伝統行事。神田明神を中心に、日本橋や神田の江戸情緒の残る街で行われます。2年に1度の開催で、神輿や曳き物など数千人規模の豪華な大行列を見ることができます。
■開催時期:奇数年の5月中旬(要確認)
※偶数年は「陰祭」のため、小規模なお祭りが行われます。
■見どころ:神輿や装束を中心とした豪華な行列の他、巨大な鬼の首やナマズなどの曳き物が見どころ。お祭りのハイライトは、大小200の神輿が神田明神へ宮入りするところです。境内が人々で溢れ、熱狂を感じることができます。
■開催場所:http://www.kanko-chiyoda.jp/tabid/2842/Default.aspx#map
外国人観光客にも人気の電気街・秋葉原が神輿と担ぎ手で賑わう姿も楽しめます。交通規制もかかるので、東京観光をしながら貸し切り車で送迎してもらった方がスムーズに楽しめます。
5.ねぷた祭り(青森)
青森県・弘前ねぷた祭りは国の重要無形民俗文化財に指定されており、江戸時代から続く伝統的な祭りです。武者絵などが描かれた灯籠を引きまわし、悪疫を払う意味があります。外国人観光客からも人気が高く、毎年多くの観光客で賑わいます。
■開催時期:毎年8月1日~7日
■見どころ:弘前駅前から弘前城までのメイン通りを運行するねぷたは、最初は小型で終盤になるほど大きなものが登場します。それぞれのねぷたの後ろに笛や太鼓のお囃子が続き、掛け声とともに、にぎやかに盛り上がります。最大9mのねぷたは圧巻で、夜の街に浮かび上がる幻想的な光景を鑑賞できます。
■開催場所:
運行コースは日によって異なるため、事前に確認しておきましょう。主に、メイン通りの土手町、駅前、土手町なぬかの3つのコースがあります。7月1日から販売される優良観覧席を利用すると比較的ゆったり見物できるので、要チェックです。